WordPressを立ち上げたばかりのとき、パーマリンク設定を後回しにしていないだろうか。記事を数本書いてから構造を変更すると、それまでのURLが変わり、外部サイトからの被リンクやSNSシェアが参照先を失う。パーマリンク設計はサイト開設の直後、最初の記事を書く前に済ませておきたい設定だ。本記事では、なぜ最初に決めるべきか、そして何を選べばよいかを一次情報ベースで整理する。
パーマリンクとは何か
パーマリンク(Permalink)とは、各記事・固定ページに割り当てられる恒久的なURLのことだ。WordPressではダッシュボードの「設定 → パーマリンク」から構造を選べる。
初期状態では /?p=123 のような数字IDベースのURLが割り当てられることが多い。これはURLを見てもコンテンツの内容が判別できず、ユーザーが共有したときに中身が伝わりにくいという指摘がある。
選べる構造は6種類――どれを選ぶか
| 設定名 | URLの例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 基本 | /?p=123 |
内容が読み取れない |
| 日付と投稿名 | /2026/06/20/sample-post/ |
日付がURLに残る |
| 月と投稿名 | /2026/06/sample-post/ |
同上 |
| 数字ベース | /archives/123 |
内容が読み取れない |
| 投稿名 | /sample-post/ |
シンプルで内容が伝わりやすい |
| カスタム構造 | 任意 | 用途に応じて自由に設計 |
多くのSEO情報発信者が「投稿名」を勧めている。理由はシンプルで、URLにキーワードを含めやすく、かつ日付が含まれないため記事を更新しても古い印象を与えにくいからだ。ニュースやイベント記事を主体とするサイトであれば日付入りも選択肢になるが、ハウツー・レビュー中心のメディアなら投稿名ベースが扱いやすいと考えてよい。最終的な評価はサイトの性質によって変わるため、自分のサイトの記事タイプに照らして選びたい。
スラッグ(個別URL)の付け方で気をつけること
パーマリンク構造を「投稿名」に設定しただけでは不十分だ。各記事のスラッグ(投稿編集画面で設定する個別の文字列)を適切に決めることが次のステップになる。一般的に意識されているポイントを挙げる。
- 日本語スラッグは避ける。URLエンコードされて
%E8%A8%98%E4%BA%8Bのような文字列になり、コピー共有時に崩れやすい - 英数字とハイフン(
-)のみで構成する - 記事の主題を端的に表す単語を使う(例:
wordpress-permalink-sekkei) - 不必要に長くしない。短めにまとめると扱いやすいと言われる
- 一度公開したスラッグは変えない、という前提で命名する
WordPressはタイトルを自動でスラッグに変換しようとするが、日本語タイトルの場合は日本語スラッグが自動入力されることがある。投稿編集画面で必ず確認し、英数字に手修正する習慣をつけたい。
後から変更するとどうなるか
パーマリンク構造を変更すると、既存記事のURLが変わる。具体的に何が起きるかを整理する。
301リダイレクトは自動では設定されない
WordPressはパーマリンク変更時に、旧URLから新URLへの301リダイレクト(恒久転送)を自動では設定しないのが基本だ。プラグイン(Redirection等)や .htaccess の手動編集で対応する必要がある。対応しなければ旧URLへのアクセスは404エラーになりうる。具体的な挙動は環境によって異なるため、自分のサーバー設定で確認してほしい。
被リンクの参照先が旧URLのまま残る
外部サイトから記事へのリンクは旧URLを参照している。301リダイレクトを設置すれば転送はできるが、リダイレクトを介したリンク評価が直接リンクと完全に同じになるとは限らないとされている。リンクが多い記事ほど、移行時に注意したい。
SNSシェア数がリセットされることがある
XやFacebookのシェア数はURLに紐づいている。URLが変われば、そのカウントが引き継がれない場合がある。301リダイレクトを設置してもシェア数まで移行できるとは限らない。
インデックスの貼り直しに時間がかかる
Googlebotが新URLをクロールし直してインデックスを更新するまでには時間がかかる。その間、検索での見え方が一時的に変動することがある。規模が大きいサイトほど影響が長引きやすいと言われる。
最初に設定しておくべき手順
WordPressをConoHa WINGなどのサーバーで立ち上げた直後、記事を一本も書く前に以下を済ませておきたい。
- ダッシュボード左メニューの「設定」→「パーマリンク」を開く
- 「投稿名」を選択する(
/%postname%/) - 「変更を保存」をクリックする(多くの環境では .htaccess が自動更新される)
- 投稿編集画面でスラッグ欄が英数字ハイフンのみになっているか確認する
- 以降、記事公開前にスラッグを手動確認する運用を徹底する
この手順自体は数分で完了する。WordPressの初期設定を進める中で、最初のチェックポイントとして組み込んでおくとよい。
サーバーを検討中であれば、ConoHa WINGはWordPressの自動インストール機能を備えている。インストール直後の初期設定がどこまで済んだ状態になるかはプランや時期で変わる可能性があるため、詳細は公式で確認してほしい。
カテゴリをURLに含めるべきか
カスタム構造で /%category%/%postname%/ のようにカテゴリをURLに含める設計も存在する。ただしこの設計には注意点がある。
- 記事のカテゴリを後から変更するとURLが変わってしまう
- 複数カテゴリを設定している場合、どのカテゴリがURLに反映されるかがWordPressの内部処理に依存する
- サイト設計の変更(カテゴリ整理)がURLの変更を伴うため、運用の手間が増えやすい
シンプルな投稿名ベースに比べて得られる利点が限定的になりやすいため、特別な理由がなければカテゴリをURLに含めない設計のほうが維持しやすい。サイトの構造方針に合わせて判断したい。
まとめ:パーマリンクは「後でやる」ほどコストが上がる
パーマリンク設定は一見地味な初期作業だが、後から変えるコストが高くなりやすい。被リンク・SNSシェア・インデックスのいずれもURLに紐づいているからだ。
- 構造は「投稿名」(
/%postname%/)を基本に検討する - スラッグは英数字ハイフンで、日本語は使わない
- 最初の記事を書く前に設定を完了させる
- 一度公開した記事のスラッグは変えない運用を守る
ブログ開設の全体フローの中でも、パーマリンク設定はサーバー・ドメイン・WordPress導入の直後に位置づけておきたい。
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